経済学で経済が苦

TAC中小企業診断士講座の「経済学・経済政策」も、6回の講義+2回の解法講義が終わり、今週末の養成答練で一段落だ。

すっかり経済学もマスターした、と言いたいところだが、実は全然ついていけていない感じで、大苦戦している。

とにかく進度が速いので、ひとつひとつの論点の説明が浅くなる。ミクロ・マクロをあわせて15時間(2.5時間×6コマ)で説明しようというのだから、それは仕方ない。

ところが、脳の柔軟性の高い若者と違って、硬直化して新しい知識を受け入れにくくなっている高齢者のためか、さらさらと進む説明だと、なかなかスッと入ってこない。経済学は体系だから、基本的に、前がわからないと後がわからなくなる。講義の中で「?」となる部分があると、その後の時間が丸々全部わからないということになりかねない。するとだんだん睡魔に襲われる。昼飯を食べた後の午後の授業ならてきめんだ。

完璧に予習をしていけばいいのだろうけど、講義では、経済学全体(ミクロ+マクロ)を3日(6コマ)で終わらせる。ということは、マクロ経済とミクロ経済学のそれぞれ2/3にあたる内容を、毎回こなすということだ。それだけの範囲を予習(=独学)で理解するのは、容易ではない。大学等で既習の人は別として、初めて学ぶ人でこのペースについていけるとしたら、むしろ尊敬するくらいのものだ。

高齢者には高齢者にあった学習法がある?

最初は、「わからないところは置いておいて、とにかく先に進んで、ざっと全体をながめる」というつもりだったのだけど、そういうやり方は自分に向いていないらしいということがわかった。いちいち自分でグラフを描き、数式を解きながら「これがこうなるとこう動いて…」と、ロジックの流れを確認して、ひとつひとつの論点を、完全にとは言わないまでも、ある程度腑に落ちるまで理解しておかないと、次に進んでもダメみたいだ。

さらに、そうやって「わかった」と思っても、ここは高齢者の悲しさで、少し時間が経つと忘れてしまう。前の重要な概念を忘れてしまうと、後が理解できないから、また前に戻って「理解し直す」という作業が必要になり、とにかく時間がかかる。

というわけで、途中から、授業にそのままついていくことはあきらめた。経済学は(1次試験本番までの)長期的な課題として、ゆっくりやっていくことにした。講義の時間にあわせて理解を進めなければと思うとやや絶望的な気持ちになったが、1次試験の本番に間に合えばいいと思えば、気も楽だ。高齢者には高齢者にあったやり方があるということだろう。

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