TAC中小企業診断士講座のオプション講座として設けられている「2次事例4特訓」講座を受けてきた。
複数の校舎で講義が行われるが、私が出席したのは新宿校の遠藤クラス。このクラスは申込者が満員となったので、他クラスからの振り替えはできないと聞いていたが、教室は4分の3くらいが埋まっている程度で後ろの方の席は空席だった。渋谷校の普段の講座だと8~9割方埋まるので、そちらより空席率が高い。ぎゅうぎゅう詰めよりは居心地が良いので嬉しいが、空席が多いのは当初想定より大きな教室に変更したためか、欠席者が多かったためか、それとももともとこれくらいの埋まり方で満席にしているのかはわからない。
ざっと眺めた感じ、受講生のうち半分くらいは、渋谷の1次本科遠藤クラスの受講生だろうか。残りの半分くらいが、2次本科や1次上級、その他の人だろう。先日書いた「寺子屋」で同じグループになった2次本科生の顔もあった。
ちなみに、全6回の講義があり、本科生の場合、受講料は20,600円(教室講座)になる。1回あたり約3,433円で、本科よりはコマ単価はだいぶ高い。
内容は「計算」の演習のみ。勘違いしていた。
講義の最初に、20ページほどの問題冊子と解答冊子が配られる。受講生はその場で問題を解きながら、その問題について講師が解説するというスタイルで進められる。
講義がはじまってすぐ気づいたが、この講座は「事例4」そのものの対策講座ではなく、あくまで事例4で使われる「計算」の演習が目的の講座だった。冊子の問題は、事例問題与件分のようなまとまったものでははく、個別の計算問題である。たとえば、キャッシュフロー計算、NPV計算、CVP計算、などが毎回のテーマとして採り上げられ、関連するさまざまな計算問題のバリエーションを解いていく。一方、事例4で必ず問われる経営分析については、この講座では取り扱われない。
私はてっきり、与件分の読み方や分析着眼点の取り出し方など「事例4の問題そのもの(全体)」を解説してくれる講座だと思っていたのだが、これは完全に勘違いだった。
要するに、2次試験事例4の問題そのものの解説は、2次本科や2次演習本科にまかせておき、こちらは「計算」力を特に強化したい人に向けた講座という位置付けだったのだ。文字通り、本体に対するオプションの位置付けだ。
もちろん、2次の事例4を解く上で、計算ができなければどうしようもないので、計算力の強化は必要な知識、技術ではあるだろう。しかし、私が想像して求めていたものとは完全に違っていた。残念。
この点、よく確認しなかった自分も悪いが、経営分析はまったく扱わないといった内容であれば、「2次事例4特訓」という講座名称は、ミスリードをまねくように思う。やっぱりこれは「計算特訓」といった名称にすべきではないだろうか? 宣伝チラシを見てもそのあたりの内容がはっきりしていない。
では、2次試験対策をどうするか?
まあこれはこれで有用ではあるし、受講してしまったのだから当然やっていくが、では、本当の2次試験対策をどうしようか……。
TACのストレート本科生(「プラス」というオプション部分がない)の場合、2次対策は、1次試験後(8月以降)に行われる直前演習しかない。仮に1次試験に合格した場合、さすがにそれから2次の勉強では遅すぎる気がする。
といって、早くから2試験次対策をしようにも、独学での取り組み方は難しい。「直接的な」2次試験対策としては、定番の『ふぞろい~』シリーズを使いながら過去問を解いていくくらいしか、正直思いつかない。(ちなみにいま、メルカリ、ヤフオクを駆使して『ふぞろい~』シリーズのBNを収集している最中だ)。
あるいは、TAC以外の2次専門予備校の講座を受けるという手もなくはないが、時間的、経済的負担を考えると、ちょっと二の足を踏んでしまう。
いずれにしても、今は経済学の学習で手一杯である。経済学はやっぱり運営管理などに比べればずっと面白いのだけど、ひとつひとつの論点を理解していくのにどうしても時間がかかる。経済学が一段落するまで、2次試験対策の学習に本格的に取り組むことは難しい。
経済学が一段落したあとで、2次対策をどうするか考えなければ。
コメント
事例4対策、大変ですよね。僕も演習の時間が限られてたのでとても苦労しました。
僕の場合の対策は「とにかく毎日事例4!」でした。進め方は、①過去問と模範解答を用意する(新形式以降すべて)、②(1日目)1年分の模範解答を書き写して指標抽出のポイントや計算方法を確認、③(2日目)前日に模範解答を確認した問題を今度は自力で解いて自己採点、④②と③を繰り返し、という感じです。初見の問題をいきなり解いても時間がかかるばかりなので、模範解答を信じて忠実に再現することだけを心がけました。これは1次が終わってからやりましたが、結果的には2周ほどして、そのあとは4事例のセルフ模試を7日(7年分)ほどやって無理矢理仕上げた感じです。
僕の場合、得点源は事例1〜3でしたので、事例4はとにかく40を切らずに60に近づけることだけを心がけました。最初に解答見ちゃうのはまあズルなんですが、時間がなかったので仕方がなかったのが実情です。
なお、これだけやって事例4は50でした。事例3が終わった時点で合格は確信してましたので、無理せず超安全策をとった、と、自分自身に言い聞かせてます。まあ、事例4苦手な人の対策法のひとつとして笑って見て頂けると幸いです。
Mさん、コメントありがとうございます。
やっぱり過去問を回すのがいいのですね。ちなみに、模範解答(問題集)は、なにをご利用になりました?「ふぞろい~」ですか?
事例4でも、年によっては解答が予備校によって違っていたりすることがあるみたいですが、そういった場合はどうなさっていたのですか?
私はLEC生だったので過去問模範解答もLECをメインに使いました。ただ、事例1〜3は総じて納得感が高かったのですが、事例4だけは2010年以前の解説にふわっとした部分が散見されたので、TACの模範解答も合わせて参考にしました。
なお私は2015年度の合格ですが、恥ずかしながら当時は「ふぞろい」も受験ブログ・ランキングの存在も知らなかったんです。とにかく時間が限られますので、情報過多もリスクですよね。まずはよほどのことがない限り、受験校を信用されるのが良いように思われます。
なるほど、そうだったのですね。
たしかに情報過多という面はあり、またそういう情報を集めるのが楽しい面もあるので、困ったものです。
あまり振り回されないように気をつけます。
私もこちら受講しました
事例Ⅳに出る財務計算でしたね
事前に内容について、詳しく案内にも書かれていないので、まあ、こんなこともありますね
はちさん、こんばんは。
新宿の昼間だったら、同じクラスですね^^
今後も、計算問題を解く感じになりそうですよね。
もう2次対策の学習は進めていらっしゃいますか?
現状、学習は一次試験対策でいっぱいです
ただ、古本でそれほど高くないふぞろいとかは購入済みです
しかし、毎回なんと言うか味わいある文章書かれますね~
うん、そうそう~と相づちしながら、読ませていただいております
はちさん、お褒めいただき、ありがとうございます。少々恥ずかしいですが、そういっていただけると、書いているかいがあります。
「ふぞろい~」も、バカみたいに高い値段で売ってる時がありますよね。でも、待っていると安く出るときもあるので、気長に出物を待つようにしています。
今日も経済がんばりましょう❗
二次について
TAC辞められた江口先生が塾はじめました
二次にはむっちゃ定評ある先生です
明日、無料講義ありますので、参加されては?
私も行きます
EBA 診断士で検索してみてください
今日の午後の講義はだいぶ早く終わってしまって、ちょっと手抜き感ありましたね^^;
経済は、ゆっくり考えればわかるのですが、講義のペースが速すぎて、なかなかついていけなくて難儀しています><
江口講師の情報ありがとうございます。明日は用事があってたぶん行けないと思うのですが、調べてみます。