TACの中小企業診断士講座は、いろいろなコースの組み合わせがあります。初めての受験で、通常の学習期間(9~11月スタート)の場合、
・1、2次ストレート本科生
というのが中心となる部分で、これに
・プラス(Web講義が視聴可能、2次対策を追加)
・アプローチ講義(2次の導入講義の受講、「財務会計」の昨年講義のWeb受講)
というものを、オプションでセットすることができます。
TACの中小企業診断士講座の組み合わせが多くてややこしい件
オプションは後から追加もできますが、セットで申し込んでおくと値段が安くなり、組み合わせの選択肢が多くて悩みます。初めての受験ですから、「自分にとって」なにが必要なのかを判断できないのです。
わからないならとりあえず「全部入り」を頼んでおけばいい、という判断もあるでしょう。しかし、「プラス」を入れると料金が3万円変わります。けっこうバカにならない値段です。しかも、本科の部分は教育訓練給付制度の受給対象になりますが、オプション部分はその適用除外です。
ここは迷いましたが、後から追加も可能ということなので、とりあえず無しにしておきました。また、アプローチ講義の方は、5,000円と値段も安いので、とりあえずつけておきました(後からわかりましたが、アプローチ講義をつけておいたのは正解でした。)
9月~11月、受講スタート時期を選べる
TACの診断士講座をさらにややこしく感じさせるのは、講座開始時期が、9月、10月、11月の各月に分かれていることです。そして、いずれの開始月のカリキュラムであっても、終了時期は同じ時期です。これは試験日が決まっているから当然なのでしょう。
つまり、後の月から始めるほど、講座の開催密度が高くなるということです(1回の授業時間、内容はすべて同じ)。
9月スタートの場合、最初の科目である「企業経営理論」全8回のうち、6回までが週に1回、そして最後の7、8回が同日で行われて、最後の養成答練(確認テスト)が1回、という形になっています。ちなみに、全8回という講義回数は、「企業経営理論」の場合であり、次の科目の「財務会計」は全10回となるなど、科目によって講義回数は異なります。
このように複雑な組み合わせの中から、自分は結局「1、2次ストレート本科生+アプローチ講義」の9月開講という組み合わせで申し込んだことになります。
1回の重複受講はOKなので、いろいろな講師を見てみる
TACでの選択肢は、これで終わりではありません。同じ校舎で同じ講座が、複数の日程(平日と土日など)で開催されています。また、他の学校(渋谷校と新宿校など)の講座に自由に出席することができます。そして、どれに出席するかは、自分で決めないと「いけない」のです。
数多くの選択肢を用意して、消費者が好みに応じて自由に選べるようにしてあることは、一般的には良いことのように思われるかも知れませんが、必ずしもそうとは限りません。人間はそれほど自由が好きでないし、また多くの組み合わせから常に最適解を選べるほど計算能力が高くもありません。
むしろ、最適解を計算するコストの方が高く感じる、つまり「めんどくせー」と思うことの方が多いのではないでしょうか。
たとえば、携帯電話会社の料金プランなどもそうですね。多様なプランやオプションが用意されて、一見「消費者のニーズに応えている」ように思えます。しかしほとんどの人はプランの見直しなんかしないでしょうし、最初に決めたもの(キャリア含めて)で使い続けている人が多いでしょう。
それなのに、サービスの提供側がプランを多く用意することが良いことだと考えてそれを提供することは、なんて言うんですかね? なにか、それを表す用語がありそうな気がしますが、思い浮かびません。
正直、講師によって教え方の違いはあるが、影響は少ないかな(基礎だし)
他の学校のことは知りませんが、TACの場合、講座の重複受講が1回までできます。たとえば、「企業経営理論第1回」の授業を2回受けて良いということです。
それで、最初の科目である「企業経営理論」では、いろいろな講師の授業に出席してみました。以前も書いたように、会社は渋谷で、渋谷校の近くですが、家は池袋から2駅なので、池袋校にも通うことはできます。両校の複数の講師の授業に出て、聞き比べてみました。
カリキュラムや講義内容は、ばらつきが出ないようにかなり厳密に決められているようで、進行する範囲はもちろん、「この項目は頻出なので覚えておいてください」というようなことを講師が言うポイントも、まあだいたい同じです。
しかし、最初に前回の復習をわりと長く(といっても10分くらい)やる人もいれば、そういうことはまったくしない人もいて、またテキストの途中にある設問を説明するかしないかも人によって違いました。毎回のように延長(といっても、5分か10分程度)する講師もいれば、ほぼ延長はせずに、時間ぴったりに終わらせる講師もいます。どちらがいいと考えるかは人によって違うと思いますが、私は長くやってくれる講師の方が「得」な気がします。
また、やっぱり教え方は微妙に異なっていて、エピソード的なことを多く話す講師や、暗記する部分での語呂合わせを言うことが好きな講師など、個性があります。なので、せっかく重複受講が認められているだから、時間がある人は、最初は何人かの講師の講義を聴いてみて相性が良さそうな講師を選ぶということをやってもいいかもしれません。
語呂合わせといったことではなくても、講師が話したちょっとした挿話で、記憶に残ることがあります。なので、私はエピソードや「たとえば、○○という会社がありますが…」というようなことをたくさん話してくれる講師の方が好みです。
それでも現段階(6回目までの受講)の「企業経営理論」においては、試験対策という点で講師の違いの影響は少ないかな、という感じがします。まあ、まだ「基本講義」、基礎固め段階ですからね。当たり前ですが、講師の教え方うんぬんよりも、自分の予習や復習をどれだけしっかりやるかの方が、100倍重要でしょう。