中小企業診断士1次試験の自己採点結果と雑感、および今後のこと


2018年の中小企業診断士1次試験の正解が診断士協会から発表になったので、自己採点をした。

科目 得点
経済学・経済政策 88
企業経営理論 75
運営管理 79
経営法務 44
経営情報システム 80
中小経営・政策 71

以上6科目で437点。そして、

財務・会計 ?(仮56)

である。

昨日の記事でも書いたように、「財務・会計」はマークミスがあったため点数は不明だが、「ズレはなく、第21問-1のマーク漏れのみがあった」と仮定して採点したところ、56点であった。それならば、合計493点で合格している。また、もしマークズレがあったとしても、そのことによる不正解が4問分(16点減点)までであれば、足切りをまぬがれて合格していることになる。

合格している可能性がある一方、落ちている可能性が高そうだとも思う。なんとも落ち着かない、気持ち悪い感じが9月4日まで続くことになってしまった。

各科目の雑感

さて、以下は1次試験の科目ごとの感想、その他雑感を記録しておく。

●経済学・経済政策 <やや易化>

TACなどの基本テキストと過去問5年分をきちんと押さえておけば、まず70点は取れるレベルだと思う。エンゲル曲線の問題は、診断士試験の過去5年では出ていないが、公務員試験ではたまに出る論点らしく、「石川ミクロ」に解説があったので覚えていた。

個人的には、半年前にはTACの講義にもついていけず、模試では足切りレベルだったこの科目が、その後の必死の勉強で本試験での「稼ぎ頭」にまでなってくれたことが、感慨深い。

(苦労しました……)

●財務・会計 <やや難化>

1科目目が易しくて「行ける」という手ごたえを感じていたところ、2科目目がいきなり難しくて、ちょっと焦った。結構力を入れて勉強したつもりだったのに、この点数は情けない。少し変わった問い方をしていて、過去問中心のパターン学習では対応できない問題が多かった。

TACのE講師は「過去問中心学習」と繰り返し言っていたが、たぶん今年の財務の試験問題の半分くらいは、過去問中心学習では対応できない。

また、まず出ないと読んで捨てていた「伝票」や「本支店会計」が出題されたのも驚いた。いまの時代に中小企業診断士に「伝票」や「本支店会計」の知識が必要なのか、正直かなり疑問に思うが、出されるものは仕方ない。ちなみに、TACテキストでは「伝票会計」や「本支店会計」にはまったく触れられていない。それでいいのだろうか?

●企業経営理論 <平年並み>

この科目は、解いていても手ごたえがあるんだか、ないんだかよくわからない。なので、実は勉強時間もあまりかけていない。「経営情報システム」の次に勉強時間をかけていないと思う。時間をかければ点が伸びるのかどうか、よくわからない科目だ。

今年の難易度はたぶん例年通りで、基本テキストと過去問5年分をやっていれば、60~65点は取れる感じ。あとの5点(2~3マーク)は、労働法関連の最新情報チェックでカバーできる。労働法関係がわりと易しかった気がするので、そこが苦手な自分には助かった。

●運営管理 <やや易化>

全体的には基本問題が多く、易しくなったと思う。この科目でおなじみのパズル系問題(第7問、第17問)は、今年のは難しくて、第7問は解けず、17問は1マークのみ正解。3マークなので「時間がかかるパズル系は捨て」と決めていても、大勢には影響ないと思う。

統計系問題は端から捨ててるので、できなくても気にしない。マーケットバスケット分析(リフト値)はテキストには載っていないのだが、すごくわかりやすく解説しているWebサイトを試験直前に見つけて理解していたのがラッキーだった。都市計画法の改正は出題がなく、予想外れ。

●経営法務 <やや難化>

民法分野の新論点が複数出題され、会社法、知財関係でもやや難易度を上げた問われ方をしていた。「財務・会計」以上に、過去問中心の学習では歯が立たない感じがした。会社法、知財関係はむちゃくちゃ難しいというわけではないのだけど、正確に理解していないと解けない問題が多い印象。

自分は「知ってはいるけどあやふや」という論点が多くて、やっぱり点数が低く、足切りギリギリだった。第21問(上場企業の機関設計の割合)、第23問(特定電子メール)あたりは、新論点ではあるが、常識的な推論で解ける問題だと思う。

法定相続分の問題(第20問)は「ここまでやるかー(苦笑)」という感じだったが、胎児にも相続権があるというのは初耳。テキストには書いてなかったよね?

●経営情報システム <平年並み>

解いている最中は「簡単だな。易化したな」と感じていたが、自分はこの科目が比較的得意で、思い起こせば模試や過去問を解いていても、だいたいいつも「簡単だな」と感じていたので、つまりは例年並みの難易度ということか。出題されると予想していたWPA2の脆弱性「KRACKs」の問題は出なかった。これも予想外れ。

蛇足だが、中小企業が自社でWebサーバを構築する(第5問)って、やめた方がいいよね。セキュリティ管理を考えると危なくて仕方ない。もし自分が診断士だったら、クライアントには絶対勧めない。そして、例のおなじみのセリフを言うだろう。。。

「知り合いのSIをご紹介しますので、相談してみてはいかがでしょうか」

●中小企業経営・政策 <平年並み>

例年どおりで、とくに変わったことはなかったと思える。過去問で出ていない制度の出題がいくつかあったが、それも例年どおり。点数はもう少し取りたいところ。「生涯現役企業支援助成金」はひっかけ問題? 見事に引っかかって、「60歳以上」を選んで不正解になった。出題者にしてやられた。

今後のこと

冒頭に書いたように、財務・会計での足切りがあるかどうか、9月4日までわからない。

しかし、合格している可能性もある以上、2次試験対策の勉強は進めておいた方がいいだろう。もし不合格だったとしても、来年も再受験するならば、無駄にはならないはず。その一方で「落ちている可能性が高い」と思うと、なかなか2次の学習に力も入らない。困ったものだ。

もし財務で足切りになっていて、来年に1次試験を再受験するとしたら、合格科目の免除は利用せずに7科目全部を再受験すると思う。

今回、1次試験を初めて受けて実質493点を得点できたので、この試験で総合420点を取ることは(自分にとっては)さほど難しくはないと感じた。来年も普通に7科目受験をすれば、まず合格はできるだろう。

一方、財務・会計と苦手な法務が今年並みの難易度か、あるいは今年よりもさらに難化する可能性もあるわけだから、その2科目だけを残す方がリスクが高いと思える。

ただ、来年は52歳になる。歳を重ねるにつれ、年々、体力、集中力、記憶力、そしてなによりも困難にチャレンジしようという意欲が、少しずつ、だが確実に落ちていることを感じる。来年の自分に、果たして再受験する意欲がわくかどうか、いまはまだわからない。

コメント

  1. サイード より:

    はじめまして

    私は大阪ですが同じくTACでお世話になっています。
    今年初受験し、(マークミスがなければ)一次試験は総合点数が494なので通過予定です。

    飲み会についての記事を拝読しましたが、お気持ちは理解できます。私も飲まない方なので飲み会以外の形式でもいいのではという考えを個人的に持っていますが、飲み会に参加しています。
    理由は主に2つです。

    1,ゆっくり話ができる環境において、他の方々の失敗や自身の知識漏れを把握する
    2,(診断士として活動する場合の)中小企業 の方々との関係構築シミュレーションを実践する

    偏見ですが、朝や昼間よりも夜の飲み会のほうが個人的に有用な情報を仕入れたり整理したりしやすいです笑

    長文になってしまい申し訳ございませんが、
    気持ちを切り替えて、お互いに全力を尽くしましょう!

    • 百軒店 より:

      サイードさん、コメントありがとうございます。

      結局、TACでは交流会などには一切参加せず、勉強仲間もできませんでしたが、受験にはとくに支障はありませんでした。人それぞれなのでしょう。

      2の視点はまったく思いつきませんでした。斬新ですね(笑)。

      先日TACで行われた、2次受験のためのセミナーに参加しましたが、かなり大変そうだと感じました。これから2か月半で2次合格の実力が身につく気は、まったくしないのですが、お互いがんばりましょう。

      • サイード より:

        返信ありがとうございますっ

        百軒店さんの孤高に着々と進める継続力と意思の強さ、私は欲しい特性なので羨ましい限りです笑

        同じくセミナーに参加して、ありがたいことに、一次の結果による浮かれ気分が吹っ飛びました∈∈

        個人的に勉強も仕事同様にアジャイルで進めてから伸びを実感しやすくなったので、引き続きアジャイルで勉強してみます。

        百軒店さんにも独自の勉強優位性が構築されていると思いますので、二次試験合格後にぜひシェアしましょう!

        • 百軒店 より:

          サイードさん、コメントありがとうございます。
          孤高とか、そんなかっこいいものではありませんよ。たんに少しコミュ障(あるいは偏屈)なだけです。

          アジャイルの学習法って、イメージしにくいですけど、なんかかっこいい感じがしますね(笑)。
          私はたぶん、ウォーターフォール型学習です。古い人間なので。

          ところで、お名前が気になるのですが、ご本名ではないですよね? エドワード・サイードから採られたのですか?

          • サイード より:

            百軒店さん

            いえいえ、コミュ障だからこそ持てる感性や意思が実は強みという場合がありますので、百軒店さんはその特性をうまく機能させている点を含めて、私にとっては参考になります。

            アジャイル的な勉強は、スピード重視(試験に順応するため)で問題を進めて、試験問題傾向に合わせて知識を補完していくような勉強方法、と勝手につくりました笑

            エドワードサイードさんをご存知でしたか、中東やマグレブ圏とはいろいろと縁があるんです