経過勘定のうち、前払費用のみが正常営業循環基準に含まれない

主には、自分のための備忘録。

中小企業診断士試験、「財務・会計」の過去問。

H17年第18問不適切なものを選ぶ問題である。
選選択肢ウ
前払費用については、貸借対照表日の翌日から起算して1年を超える期間を経て費用となるものは、固定資産に属するものとする。

流動固定の分類が問われている。「前払費用」は正常営業循環基準ではなく1年基準となるため、本肢の内容は適切。

経過勘定のうち「未収収益、未払費用、前受収益」の3つは、正常営業循環基準に含まれる。(ちなみに「前受金、前払金」も、正常営業循環基準に含まれる)。

ところが、経過勘定のうち「前払費用」のみが、1年基準の適用となる

なんでだー!(後から調べて理由はわかったが)。

これは一例だが、「財務・会計」の過去問を解いていると、TACのテキストにも講義にも出てこなかった論点や、触れられてはいたが説明が足りな過ぎて対応できない論点が、毎年のように出題されている。

過去出題の全論点を網羅・解説している資料がほしい

上記問題で問われている「正常営業循環基準」自体は、TACの基本テキストには当然出てくるのだけど、テキストと講義の説明は浅すぎて問題に対応できない。(ちなみに、TACの『過去問題集』の解答・解説でも、経過勘定のうち「前払費用」のみが1年基準の適用となる旨の説明は書かれていなかった)。

テキストはあくまで「基本」テキストだから、細かい応用的な論点には対応していませんよ、ということなのだろう。それもわかるが、しかし(『過去問題集』の解説を読んでもきちんと説明されていないので)、結局自分で他の本やネットで調べて解決しなければならないとなると、なんのためのテキストと講義か、ということになる。

「応用テキストには出ている」というのなら、それを先に渡してほしい。一次ソースとしてあたるべき情報源が分散しているというのは、学習進行の阻害要因である。

もし応用テキストにも載っていないなら、テキストのボリュームがいまの3倍になってもいいから、過去(15~20年分くらい)に出題された論点は、出題可能性の低い論点もすべて網羅してほしい。講義では説明できなくても、テキストに載っていれば、調べることはできる。

あるいは、テキストとは別に、過去に出題された論点だけを集めて解説している資料集みたいな副教材があってもいいだろう。

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