朝、薄手のコートを着て家を出たが、寒さで身が縮こまる。駅までの道、ポケットに両手を突っ込み、猫のように背中を丸めてノソノソ歩いた。もう冬だ。
セルリアンタワーのこしゃくなクリスマスデコレーションを横目に、TAC渋谷校に足を踏み入れれば、ところが、そこは南国……。
コートを脱いで、セーターも脱いで、シャツ1枚になってちょうどいい。ちょっと暖房強すぎるんじゃないかな。みんな暑くないのかしらん?
「財務・会計」全講義終了。講義のボリューム不足を感じた。
「財務・会計」講義は今日で最終回。今日も新しい気付きがいくつかあり、講義自体はなかなか満足した。
しかし、全体の感想として、「財務・会計」は、過去に出題されたところに絞っても、個々の論点についてしっかり理解しようと思うと、かなり大変である(ほかの科目もそうなのかもしれないが)。さらに未出題で、今後出題される可能性のある範囲だってあるだろう。
そのため、10回×140分という講義に、「トレーニング」での自習を加えても、分量的にはかなり不足していると感じた。
講義の時間が少ないので、講師もがんばっているとは思うが、どうしても消化不良気味な論点、あるいはそもそも触れられない論点が出てくる。それは講師のせいではなくて、カリキュラムのせいだ。1回の講義時間を伸ばすか、コマ数を増やすかしてほしいところではある。
そのため、自習の際は、テキストの予習・復習、「トレーニング」の演習以外に、各分野ごとのより詳細な参考書や理論書での学習が、少なくとも自分の場合は、欠かせなかった。まあ、この辺りは人にもよるだろう。
オプション講義? TACの商法、いかがなものか
講義時間が足りないということは、TACでもわかっていて、その証拠に「オプション講座」という名前で、有料の補習講義が行われる(「1次「財務・会計」特訓ゼミ」。全4回で、通常30,000円。本科生割引20,000円)。
しかし、「これだけをしっかりマスターすれば合格できますよ」といううたい文句で「ストレート本科」というコースを販売しているのに、後になってから「いや実は本科の講義だけだと足りない可能性が高いんです。しっかり理解するためには追加の講座を購入を勧めますよ」と言ってオプションを売るというTACの商法は、いかがなものか。
それなら最初から「本科の講義だけでは合格レベルに達することは難しいです」と言うべきではないか? あるいは、そのオプション部分も含めて「本科」にするか。
もちろん、なんらかの事情(講義に出られなかったなど)で学習に遅れてしまった下位の1割とか2割の受講生を対象にした有料オプションであれば、そういうものも必要だろうとは思う。
だが実際のところは、オプション講義と言いながら、それを受けなくていいのは上位の1割か2割の優秀な受講生だけで、大多数の受講生にって必須に近い、強く推奨されるようなものであるのに(たぶん、そういう感じである)、それを有料オプションという扱いにして後から別売りにするって、どうなの? 商道徳として不誠実なのでは?
おとなですから
というようなことを、TACには小一時間問い詰めてやりたいところであるが、そうは言っても、合格のために必要であるならそれは買うしかない。私もおとな(本当は初老)なので、資本主義の現世では、文句は文句、実利は実利と割り切らなければならないときがあることも知っている。
そして必要であるかどうかを判断するのが、来週の養成答練だ。その結果を見てやばそうだと思ったら、オプション講座を受けるつもりである。
来週の養成答練は、やや難し目らしい。E講師は、企業経営理論のときには「80点目標」と言っていたが、今回は「60点目標」とのこと。
まあ、100人以上の受講生がいるクラスでレベルも幅広いし、どうしたってボリュームゾーンである中間レベルに合わせた話をするだろう。しかし、そこは本試験で不合格になるゾーンだ。つまり、自分としては60点が目標にはなりえない。
目指すところは満点に決まっている
以前も書いたように、本試験での合格を目指す上での基準は偏差値67だと私は考えており、ここが自分にとっての養成答練の合格ラインになる。だが、競争とは言え、直接相手と戦う格闘技ではないのだから、偏差値は結果の基準にはなっても、目指すべき目標とするのは本当はちょっとおかしい(以前に「目標」と書いたのだが)。なぜなら、試験では競争の相手を直接コントロールすることはできないからだ。
自分がコントロールできるのは、自分の回答=点数だけ。であれば、目標はパーフェクトな回答、すなわち100点満点。これ以外にあるはずない。満点を目指して最善を尽くして準備しても、なおカバーできない部分があったりミスがあったりして、実際には満点は取れないはず。それが実力としての点数であり、その点数で偏差値67を上回っていれば、まずはOKということだ。
しかし、これだけ吹いておいて60点も取れなかったら、とんだ赤っ恥だが……。どうなることやら。