中小企業診断士試験、最新過去問題集がそろった

土曜の朝から、眠い目をこすりながら講義を受ける。忌野清志郎の『パパの歌』だって、休みの日には10時半に起きると歌っているではないか。やっぱり休みの日にはそれくらいまでは寝ていたいが、仕方ない。夕方までの2コマ×2時間半(途中で10分の休憩)の講義は、中高年にとっては体力勝負。座って、集中して講義を聞いているだけでぐったりする。

TACの椅子は悪くない

幸い、TACは教室の椅子が比較的いいもの(といっても、クッション付きのパイプ椅子)なので、まだなんとかなっている。これが昔の大学のような木製の長椅子だったら、たぶん耐えられなかっただろう。

以前、TOEICの試験をどこかの予備校で受けたとき、背もたれもない木製の長椅子で、お尻は痛いし、腰は痛しで拷問のようだった。しかも机の前後の間隔もせまくて、身体があまり動かせない。TOEICの試験はインストラクションを含めて3時間休憩なしで座りっぱなしなので、あんな環境ではエコノミークラス症候群で死者が出かねない。

その点、TACはパイプ椅子とは言え、自由に動かせるし、座面はクッションも効いているので、お尻も腰もだいぶ楽である。昼休みには、具合よく並べれば横になって寝ることもできる。さすが上場企業は設備が違う。

とにかく、2コマの講義を終えてぐったりしているところに、できたばかりの過去問題集一式と、「財務会計」の次の科目である「運営管理」のテキスト、トレーニングが配られた。まとめて配られると、改めて先は長いことを実感する。

一度に渡されたので、帰りは重かった。

ファイナンス、けっこう面白くなってきた

さて、今回の講義で「財務会計」のファイナンスのパートが終わった。ファイナンスは最初(早期財務のとき)は何を言っているのかちんぷんかんぷんだったけど、テキスト以外の本も読んだりして、だんだん意味や意図がわかってくると、面白くなってきた。

一方、会計の方は、細かい記述や計算ルールのかたまりで、似たような言葉や概念も多くて、覚えるのが大変という感じ。こちらも、基本をマスターして使える部分が多くなれば、楽しくなってくるのかもしれないが、まだそこまでは至っていない。

どちらもほんの表面しか理解していないのだけど、どちらかというとファイナンスの方が好きかな。(きっちりした数学での論証を省いているので、本当の意味でファイナンスといえるかどうか、あやしいが。)

「分散では、なぜ偏差の絶対値ではなく二乗を使うのか」

もちろん、あいまいになっているところも、まだたくさんある。

たとえば、証券投資のところで出てくる「分散」の導出過程。期待値からの偏差が、各状況のばらつき具合を示すというのはわかる。

ただ、次に偏差を二乗をするところ。この二乗は、各状況を総和する際に、逆の符号が打ち消しあうのを防ぐためというのはわかるけど、でもそれなら、絶対値でもいいではないですか。だって、二乗したものをまた後でわざわざ平方して、標準偏差にしてるんですよ。すごく無駄な気がするんですけど?

ということを講師に聞いたのだけど、納得のいく答えは得られなかった。しかし、自分のような凡人が疑問に思うことは、たいてい他の多くの人も疑問に思っているもので、「分散では、なぜ偏差の絶対値ではなく二乗を使うのか」みたいな、あまりにもそのまますぎるワードでググれば、回答が載っているサイトはたくさん出てくる。

自分で疑問を出して、調べて、解決したことは忘れない

すると、実は偏差を二乗しないで絶対値を使う「平均偏差」というのも、ちゃんと存在すること、そして、どうして「平均偏差」ではなく「標準偏差」の方がよく使われるのかということも、一応わかった。

ネットで調べるときは、たいていいくつかのサイトを見るので、ひと手間かかるといえばかかる。だがそうやって、自分で疑問を感じて、調べて、解決したことは、強く記憶に残りやすい。さらに、こうして文章にまとめておくことで、より強く記憶される。

ちょっとしたひと手間をかけて理解することで、単に「公式」として丸暗記するだけだと忘れてしまいやすいことが、知識として強く定着する。たぶん今後、分散や標準偏差を導出する問題が出されても、計算プロセスを間違えることはないだろう。(残念ながら、それでも計算ミスはあるわけだが。)

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